オクノ修という②

ちなみに、オクノさんを語ると言うには

私自身、恥ずかしい話 オクノさんの音源を聴くのは40代からなので、全くファンと言うには浅い存在なのであります。そのことを今一度お伝えさせて頂きマックス。

まぁそれはそうとして

ライブの話に戻りますが、そんなしんどい中、少しずつ本番の時間が近づいてくる。

僕は、オクノさんの近くで、影のようにひっそりとその佇まいを眺めていた。

会場の時間になると、おそらくファンだろう人たちが、店の中に入っていく。

オクノさん自身は静かに他人事のように隅の方で椅子に座っていたが、時間が経つにつれ、知り合いがたくさん来場されて、話しかけてこられる。懐かしい友人、恩人など、顔の広い方だし、声をかけられると疲れていても、笑顔で答えてしまう。

そのうち、これはダメだと、疲れたから2階へ上がりますと言って重い足を引きずりながら、奥へと入っていかれた。

そもそも2階に上がるのも大変だからと、ためらっていたのだが。思っている以上に体調が悪い。

その後ろ姿に鉛のような重たいものを感じた。

つづく